特に、初めてのお客様に電話をかける場合は、第一印象が商談のほとんどを決定する重要な要素だといっても、過言ではありません。
そこで、相手に良い印象を与える電話のかけ方を解説します。
第一声を感じよく
電話を受ける相手は、あなたからの電話を待っているわけではありません。相手が急がしい場合や、トラブル処理をしている時など、相手の状況が分からないままに電話をかけますので、悪い印象を与えないようにするのが、ビジネス電話のマナーです。
そのためには、しっかりと自分の会社名、氏名を名乗ることから始めましょう。
「○○会社の鈴木と申します。いつもお世話になっています」
相手がどこの誰から電話がかかってきたのか分からないと、相手に不快感を与えます。明るく、はっきりした声で挨拶をしましょう。
感じの良い挨拶は、以下のようなパターンです。
■時間を表す挨拶
「おはようございます」
「夜分遅くに恐れ入ります」
■ビジネス上の挨拶
「いつもお世話になっております」
「お忙しいところ、申し訳ございません」
■相手との関係を表す挨拶
「先日は、お忙しいところ、ありがとうございました」
「この度は、弊社の○○をご購入いただき、誠にありがとうございます」
「先ほどはお問い合わせありがとうございました」
丁寧に取次ぎを依頼する方法
電話に出た人は、自分の名指し人でない場合の方が多いものです。
その場合、取次ぎの電話をすることになりますが、電話に出た人に用件はなくても、礼儀正しく取次ぎを依頼するようにしましょう。
もしかして、電話に出た人が、取次ぎ人の上司という場合も考えられますし、場合によっては、悪印象を与えてしまうことにもなるからです。
電話をかけた名指し人の部署、役職、氏名など、必要なことをはっきりと告げるようにしましょう。
「商品案内の件でお電話いたしました。営業部の鈴木部長様は、いらっしゃいますでしょうか」
「総務担当の鈴木様をお願いいたします」
など、はっきりと名指し人を特定できるように配慮しましょう。
電話の目的を簡潔に伝える
相手に良い印象を与える電話は、言いたいことをはっきりと言い、相手に簡潔に伝わることが必要条件です。
ダラダラとした電話は、嫌われるばかりか、次回電話した時に敬遠される事もありえますので、電話の目的を明瞭簡潔に伝えるようにしましょう。
そのためには、用件を話しの最初に伝えることがポイントです。
「先日、お問い合わせいただきました、○○の件でお電話いたしました」
「今回お送りいただいた資料について、2、3聞きたいことがあるのですが」
など、簡潔に電話の目的を伝えましょう。
相手の都合を聞いて、用件に入る
電話は、かける方からすると、いつでもどこでもかけることが出来、非常に便利な道具ですが、逆にかけられる方は、時間を無理やり奪われることになる、困った道具でもあります。
特に携帯電話が普及した現代では、所かまわず電話をしたり、プライベート時間にまで電話がかかってくることは、しょちゅうあり得る話です。
そのため、まずは相手の都合を聞いて、気配りのある電話をかけるようにしましょう。相手の都合を聞いて、今は話せないというのであれば、すぐに電話を切り、改めて電話するようにしましょう。
「今、よろしいですか?」
という、たった一言が、相手に好印象を与えるのです。
「○○についてご確認したいのですが、今よろしいでしょうか?」
「こんにちは。○○社の鈴木と申します。今お電話、よろしいでしょうか?」
などの問いかけを習慣になるように訓練しましょう。
電話の終わりは、丁寧な挨拶で
電話は、最後まで丁寧に応対して、終わるように心がけてください。
電話の終わりには、会話の内容を再確認したり、次の約束をお願いしたりします。
つまり、電話の終わりは、次の電話の始まりでもあるのです。
営業で電話をかける場合は、電話の最後をしっかりと締めくくることで、アポイントメントが取れたりもしますので、特に気をつけてください。
また、電話を置く時は、そっと静かに置くようにしましょう。
用件を言いたいだけ言って、相手の話もまともに聞かずに、「ガシャン」という事は、極めて失礼にあたります。
例えば、
「それでは、お会いする件、よろしくお願いいたします」
「では、来週の金曜日にお見積もりを提出させていただきます。どうもありがとうございました」
「本日はお忙しいところ、ありがとうございました。失礼します」
などです。
最後には、
「よろしくお願いします」
「ありがとうございました」
という言葉で締めくくるのが良いでしょう。