「させていただく」は誤用が多いので要注意

電話マナーの基本

電話の受け答えで、無意識のうちについつい出てしまうのが「させていただく」という言葉です。
「させていただく」というのは芸能人がテレビでよく話していますし、日常的に聞いているので、何でもかんでも「させていただく」と語尾につければ丁寧に聞こえるというふうに思うかもしれません。

でもこれ、使い方としては間違っています。
何でもかんでも「させていただく」を使うのは「させていただく症候群」とも言われ、一見丁寧でへりくだっているように聞こえますが、明らかな間違いなので気をつけましょう。

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「させていただく」は相手に許可を得る場合だけに使う

「させていただく」は、相手に許可をもらって何かをする場合に、へりくだった気持ちを表す言葉です。
よくある間違いに

「ご連絡させていただきます」
「ご紹介させていただきます」
「私の意見を述べさせていただきます」

というのがあります。
これらは、別に相手に許可を得て何かをするものではないので、誤用になります。

この場合、正しくは

×「ご連絡させていただきます」→ ◯「ご連絡いたします」
×「ご紹介させていただきます」→ ◯「ご紹介いたします」
×「私の意見を述べさせていただきます」→ ◯「私の意見を述べます」

というふうに、「いたします」と置き換えるようにしましょう。

「させていただく」を使っても良い場合

「させていただく」は相手に許可を得る場合に使うので、

「上司に同行させていただく」

というのは、上司に同行の許可を得て一緒に付いていくわけですから、正しい使い方です。
また、

「今回は辞退させていただきたい」

というのも、相手の許可を得る必要がありますので、正しい使い方です。
「参加させていただく」というのも同様ですね。

使い方の基本は、相手に許可を得る必要があるか否か、ということを基準にすれば良いでしょう。

この言葉を誤用している人はかなり多いようです。テレビで多用されている言葉なので、ついつい真似してしまうのでしょうか?芸能人でも誤用している人が多いので、気をつけた方が良いです。